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炎! 爆音! 煙! 光! そしてアートなバレンシアの火祭り

スペイン東海岸に面するバレンシアで毎年3月に開かれる火祭り(スペイン語ではLas Fallas(ラス・ファジャス))は、2016年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。最終日の夜に、町のあちこちに飾られた張り子のオブジェを燃やすシーンは、日本のテレビでも取りあげられるほど大迫力です。今回は、バレンシア在住16年で火祭りが大好きな地球の歩き方 バレンシアWeb特派員の田川 敬子さんに、火祭りの楽しみ方を紹介いただきます。

 

 

バレンシアで毎年3月に開かれる火祭り

火祭りの由来と開催期間

火祭りは毎年2月の最終日曜日に開始式典があり、3月1日からは毎日爆竹ショーが始まりますが、メインは3月15日の夜からの4日間となります。カトリック教会での聖ヨセフ(スペイン語でサン・ホセ)の日、3月19日が最終日になります。というのも、数百年前から大工たちは自分たちの守護聖人である聖ヨセフ(大工だったそうです)の日に、不要になった木くずや木片などを焚火にくべて燃やし祝っていたそうです。これが時間とともに形を変えて現在の火祭りになったといわれています。

現在、バレンシア市と隣接する4つの町では、大小あわせて750を超えるファジャと呼ばれる張り子のオブジェが飾られます。ファジャは16日の朝までに完成させないといけないルールがあり、完成した形でお目見えするのは15日の夜遅くから16日の朝にかけてです。

ファジャと呼ばれる張り子のオブジェが飾られる

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必見のイルミネーションと火祭り名物グルメ

ファジャが登場する期間は一層盛り上がりますが、それ以前でもお祭り気分は味わえます。3月1日以降の毎日午後2時に、市役所広場で爆竹ショーが行われます。マスクレタと呼ばれる爆竹が3~4分、轟音を放つこのショーを目当てに、広場に入りきらないほどの人混みで賑わいます。火祭りの間は、子どもに交じって大人も道端で爆竹遊びをするので、急な爆音にご注意ください。

ルサファ(Ruzafa)地区のイルミネーション

火祭り2週目頃にはルサファ(Ruzafa)地区のイルミネーションが始まります。これは必見です!クーバ通り(Calle Cuba)とスエカ通り(Calle Sueca)の光のトンネルは素晴らしく、音と光のショーも行われます。11~12日からは闘牛の連続興行もスタートし、週末には火祭り関連イベントも行われるので、観光局で情報収集をしましょう。町で揚げ菓子の屋台を見かけたら、ぜひ火祭り名物のかぼちゃのドーナツ(buñuelos de calabaza(ブニュエロス・デ・カラバサ))やチュロスをお試しください。

火祭りを盛りあげる光のトンネル

火祭り名物のかぼちゃのドーナツとチュロス

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バレンシアならではの職業!火祭りアーティスト

15日からは、毎晩花火大会が行われます。場所は地下鉄のアラメダ駅周辺となります。開始時間が夜の12時や深夜1時と、とても遅いのはスペインならではですね。

さて、火祭りのメインともいえるファジャ(張り子のオブジェ)は、高さが20メートルを超え、制作費も日本円で数千万円の大作からこじんまりしたものまでさまざまです。それぞれテーマがあり、こんな芸術作品を燃やすなんて!と惜しくなるものもたくさんあります。それもそのはず、なんとバレンシアにはファジャ制作に従事する火祭りアーティストが数多く存在するのです。

高さが20メートルを超えるファジャも

観光局に行くと見どころが記された地図をくれますので、それを手にあちこち見てまわることをおすすめします。旧市街、ルサファ(Ruzafa)地区、カノバス(Cánovas)地区、シリロ・アモロス通り(Calle Cirilo Amorós)にはファジャが多く設置されています。お気に入りのファジャに出合えますように。

制作費が数千万円の大作も

間近で見たい大迫力のクライマックス

17日と18日の夕方から夜中にかけて、聖母広場につくられたバレンシアの聖母デサンパラードの巨大なレプリカに、民族衣装で美しく着飾った人々が花を捧げに行くパレードが行われます。18世紀の宮廷衣装を模したバレンシアの民族衣装は、スペインでも最も豪華だと評判となっています。見逃せないイベントです。

18世紀の宮廷衣装を模したバレンシアの民族衣装

最終日のクライマックスは、まず夜10時に子どもの部の小さなファジャを燃やします。大人の部の大きなファジャは一部を除き12時に一斉に点火されます。その後、12時30分に審査員により1位に選ばれたファジャ、深夜1時に市役所広場のファジャに点火されます。12時の一斉点火のタイミングで打ち上げ花火が上がり、楽隊が最後の演奏をはじめます。そして興奮が高まった頃、爆竹を使って火を点けます。これが350以上の地点で行われるので、四方八方から爆音が聞こえ、空は煙り、灰が舞い、煙臭い独特な雰囲気が漂います。燃えるところをすぐ近くで見たいのであれば、あらかじめどこで見るかを決めておき、早めに行って待機しておきましょう。

12時に一斉に点火スタート

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バレンシア空港からのアクセス

バレンシア空港から街の中心地までは、地下鉄で約20分です。空港は地下鉄の駅と直結しています。切符はチャージ式のカードになっており、初回はカード代金1ユーロが加算されるため、空港から町の中心までは4.90ユーロで行くことができます。空港は街にも近く、タクシーでも15~20ユーロほどで街の中心に着きます。

空港は地下鉄の駅と直結

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火祭り期間におすすめのホテル

世界中から観光客が集まる火祭り開催期間は、ホテルの値段が高騰します。それでも混雑するので、かなり前から押さえておかないとホテル探しは困難です。市内で予算内のホテルが見つからない時は、郊外のホテルはいかがですか?15日の夜からは地下鉄も近郊電車も終夜運転になりますので、駅から安全に歩いて帰れるホテルもおすすめです。

近郊電車C2 のシャティバ(Xàtiva)駅は、バレンシアから約50分ほどかかるものの、駅から歩いて約10分の距離に「ホテル ベルニサ(Hotel Vernisa)」と「ホテル ムルタ(Hotel Murta)」の2軒のホテルがあり、宿泊費は1室60ユーロ前後です。この町でも火祭りがありますので、田舎町の火祭りも垣間見ることができます。

田舎町の火祭りならではの風情

 

【ホテル情報】
ホテル ベルニサ(Hotel Vernisa)
住所:Calle Académico Maravall, 1, Xàtiva, Valencia, 46800, Spain
電話:+34-96-227-1011

ホテル ムルタ(Hotel Murta)
住所:Calle Catedràtic Angel Lacalle, s/n Xàtiva, Valencia, 46800, Spain
電話:+34-96-204-8539

火祭り見物には歩きやすい靴がおすすめ

最後に火祭り見物へのアドバイスです。歩き回ることになるので、歩きやすい靴は必需品です。また、かなり混雑するためスリ被害などに遭わないよう、貴重品にはご注意ください。炎とアートの一大イベントを思い切り楽しんでください。

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筆者ご紹介

地球の歩き方バレンシアWeb特派員 田川 敬子

初めてスペインを訪れた時にピピピときて、ここに住むぞ!と決意。6年後の2002年に念願かなってバレンシアの日系企業に就職する。その後地元企業勤務を経て現在は通訳やコーディネイト、ガイドブック等の仕事をちょこちょこと。最近はオリーブオイルソムリエとしても活動中。バレンシアの旬な情報を地球の歩き方バレンシアWeb特派員ブログからお届けしています。

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