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ベトナムで拡がる日本のラーメンの味!ホーチミンで進化を遂げるジャパニーズヌードル

海外でも「Ramen」という言葉が浸透しつつあるほど、日本のラーメンは現地の人たちにも人気のアジア食の一つです。ここ数年はそんな日本のラーメンにおける海外進出も盛んで、博多ラーメンを代表する“博多一風堂”はロンドンやニューヨークでも行列ができるほどの人気を博し、コンビニカップ麺にも選出された旭川ラーメン代表の“らーめん山頭火(さんとうか)”は台湾や香港、マレーシアに出店し話題を集めています。

そんな日本のラーメン文化をベトナムに根付かせようと、麺の国、ベトナムにあえて飛び込んだラーメン遣越使、ホーチミン「とみだや」店主、富田氏。今回は、地球の歩き方ホーチミンWeb特派員が富田氏にベトナムでのラーメン事情と店主おすすめの現地グルメを取材してきました!読むだけでお腹が減ってきますよ。

■ベトナム人はこってりスープが苦手?現地で提供する日本のラーメン魂

ラーメンを作る上でベトナムと日本の大きな違いは水が硬水か軟水かということ。富田さんはなるべく日本のラーメンの味を拡げたいので、日本クオリティを意識しているのだとか。

「とはいえ、あまり日本からの輸入品に頼るのも、現地への尊敬が薄れてしまうので、なるべくベトナムの食材を使って、馴染みやすいようにしています。特にホーチミンの人々は澄んだスープが好みらしく、こってりしたものは受け入れにくいようです」。

ニューヨークなど大都会では「ラーメン」が浸透していますが、ベトナムではまだまだ他の「寿司」や「天ぷら」には到底及ばない知名度。だからこそ挑戦のしがいがあるのだと意気込みます。

「こちらはもともと、Pho(フォー)に代表される麺文化がありますし、カップ麺やLaw(ロウ)という鍋料理にもインスタント麺を使ったりで、麺そのものへの抵抗は全然ありませんが、“この店のスープは~”といった日本ではお客さんがお店に求めるこだわりのようなものがなく、全部同じものとして勘違いされているのが現状です。まだまだこれからですね」。

■ベトナムってどこ?お酒の勢いから始まったベトナムラーメン道

東京でラーメン屋さんの修行をしていた頃、実はベトナムの場所も知らなかったという富田さん。東京で修行していた時に父親の友人だったフードコンサルタントの方とたまたまお会いすることになり、始めは父の顔を立てる程度のつもりだったのですが、すっかり意気投合し、朝方まで独立も含めた話に花を咲かせました。

「お会いした時はちょうどその方がベトナムに330席の大型日本食レストランをオープンした頃で、縁あって実際にベトナムまで見学に行くことになり、現地でのラーメンの認知度が低いことに驚愕したのが始まりです」。

ベトナムでは当時、ラーメンはほとんどが居酒屋のようなお店で扱われている程度で、単身赴任も多い日本人街で仕事に疲れた同胞がサクッと一杯食べられるようなお店が全然ないことが気になったと言います。

「出店を考えたことがキッカケですね。あとは資本金が日本の半分以下で独立できることも魅力の一つでした」。

■店主がオススメ!ベトナム料理といえば?

そんな富田さんがオススメのベトナム料理は地元のシーフード。海に面したベトナムで、南国気候のホーチミンではポピュラーなグルメです。

「特にオススメなのは、日本ではゾウバゲイと呼ばれるバイ貝という小ぶりの巻貝を生唐辛子と塩で水気がなくなるまで炒った「炒りバイ貝」(ốc hương rang muối ớt)です。貝の中では高級な部類で、名前に“香り”を示す単語があるぐらい、炒った時の香りがよく、シンプルな調理法がピッタリです」。

殻に付着した唐辛子塩を舌で絡め取りながら、ビールで一杯やるのがベトナム・スタイル。みなさんもホーチミンに行ったら試してみる価値ありです。

■現地の麺も負けてない!店主イチオシのホーチミンズ・フォー

ベトナムは日本のように南北に広い国ですが、気候変化は日本の比ではなく、かなり極端です。そのせいもあってか、味の好みや調理法にも独特の変化があることが特徴です。

首都のあるハノイでは、つけ麺スタイルのブン・チャーというものもありますが、基本的にはあっさりとした塩味が多く、ホーチミンでは甘めで香草をふんだんに使ったコクのあるスープが特徴。所謂日本のベトナム料理屋さんで出てくるフォーといえば、南のものなんですね。

 

フォーはどの屋台でも「bo」や「ga」などの表記がありますが、南でぜひ食べてほしいのは「Pho ga」(フォー・ガー)という鶏肉、チキンスープのフォーです。

味付けは薄めですが、コクが際立っていて香草とたまねぎのスライスによる甘みが滲みでていて、とても美味しいです。ドンコイ通りにある教会の付近など、どこでも食べられます。

DATA====================================================
とみだや(TOMIDAYA)
8A/1C1 Thai Van Luong, Phuong Ben Nghe,Quan 1, TP.HCM
※タイヴァン通りA&EMホテルのわき道を入ったところ
営業時間:月~土曜11:30~14:00/18:00~24:00 日曜 ~22:00 定休日:木曜日

■インタビューを終えて

黒いてぬぐいに黒いティーシャツ、腕組みポーズ、日本の“ラーメン精神”を外見からも踏襲している富田さんは、韓国・香港・中国・タイなど東南アジア方面への旅行経験が豊富。その中でもベトナムは、東南アジアでは珍しい歴史を持ち、フランス統治と中国統治時代で全くといってよいほど別の文化がありました。食文化はそれぞれの良いところを取り入れたベトナム・スタイルが独自に発展しており、西洋、中華を上手に取り入れた日本にも通じるところはあります。人によっては昭和の古きよき日本のレトロな雰囲気を感じるベトナムの街並みと喧騒。そんな中で、男性は仕事帰りや飲み会帰りにふらりと立ち寄り、女性は家事仕事の合間に軽く一杯、そんな気軽な本来あるべき”日本のラーメン”をベトナムにもぜひ浸透させてほしいと思いました。行き着く先は、日本にはない、ベトナム独特の進化を遂げた新たなラーメン。そんなラーメンが地元の人々や観光客を楽しませてくれるはずです。

 

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