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ゴッホが惚れ込んだ浮世絵!アムステルダム「ゴッホ美術館」で日本人必見の特別展開催

オランダを代表する画家、フィンセント・ファン・ゴッホ。日本美術の浮世絵は、画家として苦しい人生を送っていた彼に一つの方向性を示しました。日本美術に心底惚れ込んだゴッホと日本美術の関わりを紹介する特別展が、2018年6月24日までアムステルダムのファン・ゴッホ美術館で行われています。今回は美術館と特別展の魅力を地球の歩き方 オランダ・アイントホーフェンWeb特派員のベッカーズ絢嘉さんにご紹介いただきましょう。

日本人必見の特別展!~「ゴッホと日本(Van Gogh&Japan)」展~

オランダの首都・アムステルダムにある「ファン・ゴッホ美術館(Van Gogh Museum)」で2018年6月24日まで開催されている特別展「ゴッホと日本(Van Gogh & Japan)」展。

ファン・ゴッホ美術館(Van Gogh Museum)
ファン・ゴッホ美術館
(写真: Jan-Kees Steenman)

自分の作品に行き詰まりを感じていたゴッホが1886年にパリを訪れた際に、当時パリで盛んだったジャポニズムの世界に出会いました。今までの西洋美術の既成概念を覆す視点で描かれた、葛飾北斎や歌川広重の浮世絵に惚れこんだゴッホは、約600点もの浮世絵作品を買い集め、それらを模写することで浮世絵の描き方を学んだと言われています。今回の特別展では、そのコレクションのうちの約100点を見ることができます。

ゴッホの作品
「ゴッホと日本(Van Gogh &  Japan)」展
(写真: Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Stichting))

日本の浮世絵に触れたゴッホは、弟への手紙でこのように綴っています。

「幸せを感じずに日本美術を研究することはできない。日本美術はギリシャの芸術や我が国を代表するレンブラントやフェルメールの芸術のように、終わりがないもののように思える。色使いも今までにないようなもので、とても素晴らしい。このような明るい色を描くことが出来るとしたら、この近くでは南フランスだろう。僕の将来は太陽の光が降り注ぐ南フランスにある!」

後にゴッホが晩年を過ごすことになる、南フランス行きを決心するような文章が見て取れます。ゴッホがオランダにいた頃は、下の作品《じゃいもを食べる人々》のように暗い色使いの作品が多かったのですが、南フランス時代からとても明るい色を作品に取り入れるようになっています。日本美術が彼の作品の方向性に影響を与えた事を感じさせるエピソードです。

ゴッホの『じゃがいもを食べる人々』
オランダ時代の代表作《じゃがいもを食べる人々》
(写真: Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Stichting))

ゴッホの代表作の一つとして有名な作品『アルルの寝室』は、日本美術の色合いや遠近法を取り入れて南フランス時代に描かれたと言われています。

ゴッホの『アルルの寝室』
日本美術の影響が見られる《アルルの寝室》
(写真 : Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Stichting))

『じゃがいもを食べる人々』と『アルルの寝室』、二つの作品には大きな違いがあると思いませんか?美術館公式サイトでは、ゴッホが日本美術から得たインスピレーションについて紹介されています。作風が変化する前後の文化的背景や、用いられている美術的な技法などが細かく解説されているので、美術館へ訪れる前に読んでみると、より理解が深まりますよ。

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【スポット情報】
ファン・ゴッホ美術館(Van Gogh Museum)
住所:Museumplein 6, 1071 DJ Amsterdam
電話:+31-020-570-5200
営業時間:9:00~19:00(金・土曜日は21:00まで)
定休日:なし

特別展期間中のみの特別企画

特別展開催期間中の毎週土曜日、美術館(常設展)閉館後の19:00~21:00には、特別展ブースだけが引き続き開館しています。また、ゴッホと日本に関する特別企画も開催され、ゴッホ研究の専門家による日本美術がゴッホの作品に与えた影響などの解説を聞く事ができます。

ゴッホが影響を受けた浮世絵の一つ、葛飾北斎の作品
ゴッホが影響を受けた浮世絵の一つ、葛飾北斎の作品
(Katsushika Hokusai, Onder de golf bij Kanagawa, 1829-1833, Rijksmuseum, Amsterdam)

波乱に満ちたゴッホ晩年の作品

特別展の魅力をお伝えしましたが、常設展も必見です。生前は画家として認められず、作品もあまり売れない日々が続いたゴッホ。それでも芸術に対する自分の信念を曲げることなく、制作活動に没頭しました。もちろん迷い、苦しみはあったと思いますが、その精神力はオランダ人気質の一つである忍耐力をよく表しています。そんなゴッホの晩年の作品と言われているのが『カラスのいる麦畑』です。

ゴッホの『カラスのいる麦畑』
《カラスのいる麦畑》
(写真: Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Stichting))

暗くどんよりとした空をカラス達が飛んでいます。小麦畑の中に続いている小道は途中で切れていて、自身の人生の終わりを意味していたのではないかと言われています。「とても悲しく、とても孤独だ。しかし僕が生まれ育ったこの地は何も変わらずとても美しい」というゴッホの感情を表していると言われています。

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チケット購入はオンラインのみ


今までのファン・ゴッホ美術館では、現地の受付カウンターかオンラインの2通りの方法でチケットを購入できましたが、現在はオンラインチケット購入のみ可能になっています。オンラインの購入画面で希望の訪問日時、人数を選択します。予約した時間から30分以内に入館しないと予約が無効になるので、ご注意ください。

ゴッホの作品
(写真: Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Stichting))

特別展「ゴッホと日本」展も、通常チケットで見ることができます。チケット料金は大人18ユーロで、18歳未満は無料です。マルチメディア(音声ガイド)を利用する場合は追加で大人5ユーロ、13~17歳の場合は3ユーロ必要です。

美術館公式サイト(日本語ページ有り)より、オンラインチケット購入方法や料金について詳しく知ることができます。

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現地の人と触れ合うチャンス!おすすめグルメスポット

ファン・ゴッホ美術館のすぐ隣には、ミュージアムプレイン(Museumplein)と呼ばれる広場があり、夜になると荘厳な風景が見られます。

ミュージアムプレイン(Museumplein)
夜になると荘厳な風景になるミュージアムプレイン
(写真: John Lewis Marshall)

暖かい時期になると、広場にたくさんのフードトラックが出店し、軽食を外で食べることができるようになります。また、噴水や芝生の公園、水場もあり、地元の人達はもちろん、観光客にとっても観光の合間の休息の場となっています。多くの方がフードトラックで軽食を買って、広場でピクニックのように食事をしています。また、アムステルダム国立美術館とファン・ゴッホ美術館合同の土産物店があり、ショッピングも楽しめます。

アムステルダム国立美術館とファン・ゴッホ美術館のショップ
2つの美術館合同の土産品店
(Museumpleinshop (Paulus Potterstraat 1). 写真: Jan-Kees Steenman)
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美術館訪問はもちろん、アムステルダム観光にも便利なおすすめホテル

オランダの大きなホテルグループの一つとしてNHホテルグループ(NH hotel group)というものがあります。通称NHホテルはオランダ各地にホテルを経営しており、アムステルダム・スキポール空港の近くや主要な観光都市には必ずと言って良いほど存在します。

ホテルNH アムステルダム センター(Hotel NH Amsterdam centre)

ファン・ゴッホ美術館の近くにも、「ホテルNH アムステルダム センター(Hotel NH Amsterdam centre)」があります。アムステルダムの中心地にあり、ファン・ゴッホ美術館から約400メートルと、とても近いです。またアンネ・フランクの家やダム広場などの観光地からも近いので、周辺観光にも便利です。NHホテルグループは、アムステルダム市内だけでも6軒ほどあるので予約する際はご注意ください。

【ホテル情報】
ホテルNH アムステルダム センター(Hotel NH Amsterdam centre)
住所:Stadhouderskade, 7 1054ES Amsterdam – The Netherlands
電話:+31-20-685-1351

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ファン・ゴッホ美術館へのアクセス方法

ファン・ゴッホ美術館は、アムステルダム中心地に位置しています。すぐ近く(徒歩約5分)には、レンブラントの絵画『夜警』を所有していることで有名なアムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)もあります。

アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)
アムステルダム国立美術館

アムステルダム中央駅からファン・ゴッホ美術館へ行く方法を紹介します。
まず、アムステルダム中央駅を市内側に外に出ると、目の前にトラムが停車する場所があります。その中のセントラルステーション・トラム・ウェストサイド(CS Tram Westzijde)停車駅から、トラム番号2もしくはトラム番号5のトラムに乗り、ライクスミュージアム(Rijksmuseum)停車駅で下車します。乗車時間は約15分間です(交通渋滞などにより多少変わることもあります)。そこから美術館までは徒歩約3分です。

アムステルダム中央駅

ライクスミュージアム停車駅の目の前にアムステルダム国立美術館があり、その正面にミュージアムプレインという大きな広場があります。広場をアムステルダム国立美術館とは反対方向に歩いていくと、ファン・ゴッホ美術館が見えてくるのでとても簡単です。

アムステルダムのトラム
オランダのトラム

トラムへの乗車は、通常料金の他にも、観光客向けのGVB(トラム・バス・メトロ運行会社)による一日乗車券もあります。料金は大人7.50ユーロ、子供(4~11歳)3.75ユーロです。大人の場合は数日乗車券も販売されています(子供は一日乗車券のみ)。これらの乗車券はGVB運行の交通機関のみで有効ですので、他の運行会社の交通機関に乗車する際は利用できません。多くのアムステルダム市内の公共交通機関はGVBによる運行ですので、あまり心配することはないと思います。

オランダの交通機関についてはこちらの記事をご覧ください。

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ゴッホの奇抜な作風に大きな影響を与えた日本美術、浮世絵。日本人として誇りを感じずにはいられません。海外に住んでいると、自分にとっては普通のことでも、海外の人達の評価によって母国の素晴らしさを認識できる機会がたくさんあります。日本の歴史、文化の素晴らしさを再認識するためにも、ぜひ訪れてみてください。

筆者プロフィール

地球の歩き方アイントホーフェンWeb特派員 ベッカーズ 絢嘉

オランダ人男性との結婚を機に2007年にオランダに移住。1年半後、オランダ語国家試験であるNT2-2に合格。現在は家事や育児に奮闘する傍ら、おしゃべり好きを武器に現地の友達やママ友との交流を深めている。現地小学校や個人レッスンで日本語及び日本文化の講師をするなど、とにかくじっとしていられない性格。オランダやオランダ周辺国の旅行情報や生活情報など、旬な情報を 地球の歩き方アイントホーフェンWeb特派員ブログからお届けしています。

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