1. パスポートの残存有効期間とは?

海外渡航の際、事前に確認しておきたいのがパスポートの「残存有効期間」=パスポートが有効期限を迎えるまでの期間です。
もし、ご自身のパスポートの残存有効期間が、渡航国・地域の定める期間に満たない場合は、出入国拒否という事態も想定されます。旅行を計画するときは、行き先の国が定める残存有効期間をチェック。思わぬトラブルを避けましょう。また、次のポイントにも注意してくださいね。
2. 残存有効期間にまつわる注意点
航空券購入時だけでなく日本出国時にも注意
航空券購入時はパスポートが有効期限内であったとしても、出国審査時にパスポートの期限が切れている(または残存有効期間がない)と飛行機に搭乗させてもらえないことがあります。また、行き先の国に入国する際に、有効期間に満たない場合、入国を拒否される場合もあります。必ず航空券購入前やビザ申請前にパスポートの残存有効期間を確認しましょう。

経由地の必要残存有効期間も確認を
乗継便を使って渡航する際に気をつけたいのが、経由地における必要期間です。例えば、ドバイを経由してイギリスに渡るのであれば、ドバイとイギリス両国が定めるパスポートの残存有効期間を満たしているかを確認しましょう。経由地の必要残存有効期間を満たしていないために、ウェブでのオンラインチェックインを拒否されるといったケースもあります。
このほか、パスポートの残存有効期間とあわせて査証欄の余白を必要とする国も多いので、こちらも各国大使館などへの確認が必須です。
3. パスポートの必要残存有効期間 国・地域別リスト
ここからは国・地域別のパスポートの必要残存有効期間をまとめています。国際政治情勢や内政事情などにより、パスポートの必要残存有効期間は予告なしに変更されることがあります。最新情報は必ず駐日外国公館に直接お問い合わせください。
北米・中南米

アジア

オセアニアなど

ロシア・ヨーロッパ

国・地域 | 必要残存有効期間 |
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ロシア | 入国時滞在日数+6カ月以上(査証欄余白見開き2頁以上) |
イギリス | 滞在日数以上 |
アイルランド | 入国時滞在日数+6カ月(査証欄余白2頁以上) |
ヨーロッパで乗り継ぎをしたり、ヨーロッパを旅する場合、「シェンゲン協定」に加盟している国では、入国時に滞在日数+3カ月以上の残存有効期間、かつ、10年以内に発効されたパスポートを所持している必要があります。
※シェンゲン協定加盟国 アイスランド、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロべニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク
なお、2024年からヨーロッパへ渡航する際にはETIAS(渡航認証システム)が必要となる見込みです。2024年以降に渡航する予定の人は、こちらで概要を確認しておきましょう。
中東・アフリカ

行き先によって定めが異なるパスポートの残存有効期間ですが、おおまかには現地での滞在日数に加えて6カ月以上残っているのが望ましいようです。しかし、渡航先の滞在日数に応じてさらなる残存有効期間を求められる場合もあるので、事前の確認をお忘れなく。
なお、パスポートの残存有効期間が1年未満となった段階で、新しいパスポートへの更新申請が可能です。現在ではオンラインでも更新申請ができます。申請方法はこちらで詳しく解説しています。