今さら聞けない「燃油サーチャージ」とは?にお答えします

燃油サーチャージが国際線の航空券代に上乗せされる理由やその仕組みについて気になったことはありませんか?その仕組みについて解説します。

1. そもそも燃油サーチャージとは?

「燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)」は、かつては航空券代金に含まれていた、飛行機の燃油費を指します。湾岸戦争の影響で世界的に原油価格が高騰した2000年代前半に、運賃だけでは燃油費が賄うことができなくなり、「燃油特別付加運賃」として別途加算される臨時措置がとられました。日本の航空会社の旅客便では2005年から導入がスタートし、一時的に廃止された時期

ありましたが、現在は恒常化しています。
また一般的に、日本の国内線においては燃油サーチャージはかかりません。国内線であれば距離が短いため運賃に燃料費が含まれるケースが通常になります。

国際線のほとんどで燃油サーチャージが適用されます

2. 大人も子どもも同額!燃油サーチャージの金額

「燃油特別付加運賃」は燃油価格の変動に応じて、各航空会社が目的地(利用区間)ごとに金額を設定します。利用する座席クラスや大人・小児に関係なく同額なので、安い航空券を買った人のほうが割高に感じてしまうこともあります。1席に対して徴収される料金なので、座席を使用しない幼児(0〜1歳)は対象外です。

ちなみに航空券を発券した後に払い戻しする場合は、手数料の対象にはならず、燃油サーチャージは全額払い戻されるのが一般的です。

燃油サーチャージは予約クラスに関係なく適用されます

3. 燃油サーチャージはどうやって決まる?

燃油サーチャージの金額は航空会社によって異なりますが、日本の航空会社の場合はシンガポールで取り引きされているジェット燃油(ケロシン)価格に応じて算出されます。指標となるのは、4カ月前からの2カ月分のケロシン価格の平均値です。1バレル当たりの米ドルを日本円に換算し、その値をもとに「適用条件表」に当てはめて燃油サーチャージの額を決定する仕組みになっています。

燃油サーチャージはケロシン価格に基づいています

4. 同じ便に乗っている人でも金額が違う理由は?

燃油サーチャージは飛行機に乗る日が対象になるのではなく、航空券を発券(購入)する日(月)によって金額が違います。例えば6月に購入する場合は、搭乗日が7月でも12月であっても同額の燃油サーチャージを支払います。同じ便に乗っている人でも、購入した時期によって燃油サーチャージが違うということになります。

ちなみに、ケロシン価格の平均価格が1バレル=6,000円を下回った場合は、「燃油特別付加運賃」は適用されないことになっています。

発券のタイミングによって燃油サーチャージは異なります

5. 旅行会社で航空券を購入すれば割引はある?

航空券を購入する場合、運航する航空会社が設定している運賃と、旅行会社が提示する金額を比較することもあります。タイミングによっては、旅行会社が提示する金額のほうがお得な場合もあるかもしれません。ただ、燃油サーチャージは航空会社が定めた金額を利用者が負担することになっているので、この部分を旅行会社が割り引くことはありません。サーチャージ分に関しては、航空会社と旅行会社は同額ということになります。

燃油サーチャージ自体の割引はありません

6. 燃油サーチャージ見直しの頻度

購入する時期によって変動する燃油サーチャージですが、どのタイミングで見直しされるのでしょうか?日本の航空会社JALとANAの場合は、2カ月ごとに改定されます。発券する月の2カ月前に航空会社が国土交通省の航空局に申請をして、それが認可されると「燃油特別付加運賃」が確定します。

飛行機に乗るのがまだ先の場合で、航空運賃があまり変動しない時期であれば、どの月に購入すれば燃油サーチャージがお得になるか比較しながら、購入するタイミングを計ってみてもいいかもしれません。

燃油サーチャージは定期的に見直されます

7. 燃油サーチャージを徴収しない航空会社

これまで主にJALとANA、日本のフルサービスキャリアについて解説してきましたが、外資系の航空会社はどのような対応をしているのでしょうか。まず、北米ならメキシコ湾岸地域、ヨーロッパならロッテルダムのジェット燃料(ケロシン)の市場価格を反映させるなど、指標となるスポットが違います。

また、外資系の一部フルサービスキャリアでは、燃油サーチャージを適用しない航空会社もあります。現在では、シンガポール航空やカタール航空などがその例にあたります。しかし、燃油費は航空運賃に含まれるという、もともとの考え方に基づいて燃油サーチャージの徴収を撤廃した上で、事実上は経費として運賃に含めているので、単純に燃油サーチャージ代が安くなるというわけではなさそうです。結局のところ、トータルの金額を比較しながら選ぶ必要があります。

燃油サーチャージを徴収しない航空会社もあります

8. LCCについて

LCC(ローコストキャリア)でも、燃油サーチャージの追加徴収をしている会社と適用しない会社があります。例えば、日本発着でシンガポールやロサンゼルス、ホノルルなどの区間を運航するJAL系の「ZIPAIR(ジップエア)」や、日本からシンガポール経由でヨーロッパまで就航している、シンガポール航空系の「Scoot(スクート)」、日本と上海や台北、ソウル、香港を結ぶ「Peach Aviation(ピーチ)」などのLCCは燃油サーチャージがなく、航空運賃の価格帯もリーズナブルです。

燃油サーチャージがかからないLCCは他にもありますので、「とにかく旅費は節約したい!」という人は旅先に合わせて各航空会社の規定をチェックしてみてください。

LCCにも、徴収する航空会社としない航空会社があります

※記事公開日時点の情報を掲載しています。航空券の規約は随時変更される可能性があります。最新情報は、利用する航空会社のサイトなどでご確認ください。

FAQ

燃油サーチャージは航空券代にふまれているため、基本的に支払いを免れる方法はありません。マイルやポイントを使った特典航空券を利用する場合でも、必要とされるポイントに含まれているか、別途諸税などとともに請求されるケースがほとんどです。燃油サーチャージの支払いを避けるためには、燃油サーチャージを課さない航空会社を利用する必要があります。

燃油サーチャージは航空券代に含まれているため、スカイスキャナーの検索結果に表示される金額にも含まれています。

2025年末時点では、日本航空も全日本航空も国内線には燃油サーチャージを課していません。詳細は各航空会社のウェブサイトをご確認ください。

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