到着前からテンションがあがる!リワ砂漠ドライブ
砂漠リゾート「カスール・アル・サラブ」の魅力を伝えるうえで欠かせないのが、到着までの道のりです。その距離は、なんとドバイの中心部から約300キロメートル。なかでもラスト160キロメートルは一本道が続く運転手泣かせの道のりですが、同乗者にとっては感動の連続です。道路両脇に見える景色が次第に移り変わる過程を楽しむことができます。ただの白い砂地だったものが気付くと小さな丘陵になり、砂丘が目立つ頃にはテレビ等でもよく見るような、連続した砂丘が連なるいわゆる”砂漠”の様相を呈します。さらに進むと次第に色が変わり、オレンジ色の広大な砂漠が姿を現します。
内陸に行くほど砂に含まれる鉄分が多くなり、砂の色が赤く変化するそうです。出発直後、最初に現れる砂地に感動してシャッターを押し続けるでしょう。ただ、砂漠の美しさはこのあと160キロメートルも続くので、写真撮影は気長にお楽しみください。
いよいよ「Qasr Al Sarab」に到着です。砂漠道を延々と走っていると「この先に本当にホテルなんてあるのかな」と不安がよぎりますが、砂漠の中に突如ホテルが浮かび上がって見える瞬間は感動的です。
砂漠の中に突如現れる三日月型のオアシス
「カスール・アル・サラブ」こと「アナンタラ・カスール・アル・サラブ・デザート・リゾート(Qasr Al Sarab Desert Resort by Anantara)」はタイで誕生したアナンタラ・グループが運営するリゾートホテルです。ホテル名の「カスール・アル・サラブ」は「幻想的な宮殿」という意味で、蜃気楼ではないかと目を疑ってしまうほど幻想的で美しい外観です。上空から見ると、リゾート全体が三日月型をしています。元々何もなかった広大な砂漠に道を作り、水を引き、三日月型に建物が建てられました。この壮大なプロジェクトを想像すると、ただただ圧倒され、感動するばかりです。そして、エントランスに車寄せした瞬間から始まる「カスール・アル・サラブ」スタッフによるおもてなしも言うことなしです。ポーターの「ようこそ」のあいさつとにこやかな笑顔に、これから始まる滞在への期待が膨らみます。
エントランスを抜け館内に入ると、イスラム模様で統一された美しい装飾に圧倒されます。中央の窓一面に広がる砂漠の絶景も、私たちの到着を歓迎してくれているかのようです。
館内に入ると、奥のソファーに案内され、中東の名産食品で、ナツメヤシの木の実・デーツと、デーツ味のヨーグルトドリンクがウェルカムドリンクとして振る舞われます。冷たいおしぼりも長旅の疲れを癒してくれます。この日は子ども連れだったためか、「カスール・アル・サラブ」オリジナルのラクダ人形がプレゼントされました。チェックインの手続きを終えると、徒歩もしくはバギーで客室に向かいます。
206室ある客室はスタンダード、スイート、ヴィラに分かれています。宿泊棟は昔のアラブの小屋を現代風にアレンジした、シンプルかつ高級感のあるデザインです。各客室の玄関はすべて外付けになっているので、スタンダードルームであってもヴィラのような雰囲気を楽しめます。写真はスタンダードの「デラックス・バルコニー・ルーム」です。お子さま連れの場合は、簡易のベビーベッドと毛布の用意があるので予約時に依頼してみてください。
客室内はベージュを基調とした落ち着いた内装です。イスラム模様の特徴である幾何学模様が、客室内の壁をはじめ、テレビ台や電球カバーなどの家具に施されています。ゲストブックの表紙までイスラム模様という徹底ぶりです。お土産に買って帰りたいほどステキなデザインです。
アクティビティを活用してリワ砂漠を遊び尽くそう
さて、ここは砂漠のど真ん中にあるホテル。ジムやプール、キッズスペース、スパで寛ぐのも良いですが、せっかくここに来たのならば、砂漠の地ならではの有料アクティビティへの参加をおすすめします。例えば、“デザート・ウォーク”はいかがでしょうか。これは文字どおり砂漠を歩くウォーキングツアーで、早朝もしくは夕方に砂漠を2時間ほど歩きます。道中では砂漠に自生する植物を探したり、急こう配の砂漠を駆け降りて「キュッキュッ」と音を鳴らしてみたり・・・。砂漠を知り尽くしたガイドならではのおもしろい体験ができます。ただし、砂漠を2時間かけて歩くというのは想像以上に過酷なため、体力に自信のない方は優しいルートを通ってもらうことをおすすめします。砂漠を歩く過酷さを味わった後に見る真っ赤なサンセットは、感動や達成感と共に最高の思い出になるでしょう。
ほかにも、砂漠アクティビティの目玉として有名な“Dune Bashing(砂丘探検)”が体験できます。4WDの車に乗って砂漠を颯爽と駆け抜けます。この“Dune Bashing”と、ラクダに乗って日の出や日の入りを見に行く“Camel Trekking(キャメル・トレッキング)”は、砂漠アクティビティの中でも、もっともアラブらしいアクティビティと言えるかもしれません。ぜひ旅の記念に、砂漠の地平線を背景に、ラクダに乗った自分の姿を撮影してみてください。
さらには、”ファット・バイク”と呼ばれる、タイヤの大きな自転車で砂漠を自由に駆け巡る“ファット・バイキング”、砂漠の真ん中で朝日を浴びながらヨガを楽しむ”デザート・ヨガ”など、砂漠の醍醐味が味わえるアクティビティがたくさんあります。ほとんどのアクティビティは、最小参加年齢が決まっているので、お子さま連れの方は予約時に確認してください。
砂漠の中のオアシスでリラックスしながらグルメを堪能
ホテル内のレストランでは、ステーキやイタリアン、アラビック料理、そして、ロビーラウンジではアフタヌーンティが楽しめます。ヴィラに宿泊すると、専用シェフとバトラーを呼んで、敷地内でBBQができます。また、日の入り時刻にはサンセットを眺めながらお酒を嗜むプランもあるので、チェックインの際にスタッフに確認してみてください。朝食ビュッフェは、アラビック料理をはじめメニューが豊富です。おすすめはデーツ入りのラクダミルクです。砂漠旅の思い出に、ぜひお試しください。
朝9時から夜9時までオープンしているプールバーでは、水着のまま軽食を食べたり、プールに浸かりながらお酒を楽しんだりと、リラックスして過ごせます。もちろんゆったりと過ごすその背景には砂漠の絶景が広がります。砂漠の中のオアシスで、ホテルのコンセプトでもある「何にも縛られない自由」を感じながら、ゆったりとお寛ぎください。
カメラが手放せない!ホテル内は見所がたくさん!
ホテルの中を歩いていると、いたる所でイスラムやアラブの世界を感じることができます。壁面の紋様をはじめ、アーチのかかった天井、階段の脇に置かれた壷やランプなど、イスラム美術の特徴でもある幾何学模様のアラベスクが目を楽しませてくれます。
床のタイルに施された一つひとつ違う模様も心躍るポイントです。お手洗いの男女のマークもアラブらしさが見てとれるので、宿泊の際はそのマークをぜひ探してみてください。
私が宿泊した時は、日本からハネムーンで来ている方と還暦祝いで来ている方、2組の旅行者にお会いしました。歴史遺産を訪れるヨーロッパ旅行や地元グルメを堪能するアジア旅行とは一線を画す、特別な滞在ができる砂漠リゾート「カスール・アル・サラブ」。ぜひ次の記念日旅行に検討してみてはいかがでしょうか。
【ホテル情報】アナンタラ・カスール・アル・サラブ・デザート・リゾート(Qasr Al Sarab Desert Resort by Anantara)住所:P.O. Box 131277,1 Qasr Al Sarab Road, Abu Dhabi, United Arab Emirates電話:+971 2 886 2088
筆者ご紹介 | ||
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| 地球の歩き方ドバイWeb特派員 Dobamiアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに暮らしています。つい十数年前までは電車も高層ビルも無い砂が舞っていた町が、今では世界一が溢れる都市に。世界中から集めたヒト、モノ、アイデアを実践していく国のパワーに驚かされ楽しまされる毎日です。煌びやかなドバイ、そして、メディアでは紹介されることのないドバイの別の一面も紹介していきます! 地球の歩き方ドバイWeb特派員ブログからお届けしています。 |
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