アンダルシア地方はまさに「人種のるつぼ」、「文化のるつぼ」。多くの民衆と文明に影響を受け、豊かな自然と気候が人々を魅了します。スペインにはイベリア航空(2017年5月現在では、毎日の就航ではありません)でマドリードまで直行便が出ていますが、他のヨーロッパの国からも直接飛行機で行けるので、楽しみが倍増しそうです。アンダルシア地方への移動は飛行機や電車で、現地での移動は、バスが便利です。でも時間に余裕があるのであれば、レンタカーを借りて色々と廻ってみるのも楽しいですね。国際免許証の取り方はこちらから。
グラナダ
13世紀前半に建築された宮殿内には、美しい噴水や、壁や天井の幾何学模様の透かし彫りなど、当時のイスラム文化の素晴らしさを見ることが出来ます。
他にも、スペインバロック様式で建てられたカルトゥーハ修道院やカテドラルなどの名所もあります。またアルバイシンやアルハンブラ地区の街並みは、スペイン南部特有の景色が広がります。
セビーリャ
フラメンコや闘牛を見たいのなら、絶対訪れたい街、セビーリャ。「セビージャ」や「セビリア」と呼ばれることもあります。ロッシーニのオペラ、「セビリアの理髪師」の舞台はここですよね。
スペイン最大、ヨーロッパ第3位の大きさのカテドラルや、12世紀末にイスラム教徒によって建てられたヒラルダの塔。また、1929年にセビリアで国際博覧会が開かれた際に建築されたスペイン広場など、訪れたい場所はたくさん。こんな風に、馬車で街をまわるのも良いかもしれませんね。
老舗のタブラオ、ロスガジョスでフラメンコを観たり。セビーリャでは数日の滞在をお勧めします。
コルドバ
かつてのイスラム時代の首都で、その時代の文化を伝える建築物や路地が残されているコルドバ。その歴史地区は世界遺産に登録されています。
建設された10世紀後半には、世界最大規模のイスラム教モスクだったメスキータ。約850本ものアーチ状の柱はボスケ・デ・ロス・アルコス(円柱の森)と呼ばれ、圧巻です。
イスラム教とキリスト教のふたつの宗教によって現在の姿となったメスキータ。その他にもユダヤ人街があり、迷路のような小道やパティオには色鮮やかな花や植木が飾られていて、また違う雰囲気を味わえるのは、南スペインならではです。
アクセス方法:マドリッドのチャマルティン駅からAVE(高速鉄道)で約1時間40分、または、セビーリャからAVEで約40分
スペイン国鉄のウェブサイトはこちら
マラガとコスタ・デル・ソル
世界的に有名な画家、ピカソの生誕の地、マラガ。そのマラガと周辺のコスタ・デル・ソルは青い海が広がる、スペインの代表的なリゾート地です。
コスタ・デル・ソルに面する町、マルベーリャ(またはマルベージャ)。スペイン語で「美しい海」という名の通り、セレブを魅了するビーチの美しさは格別です。
アンダルシア地方に多くある「白い村」の中で最も美しい村の一つとして知られている、ミハス。こちらもコスタ・デル・ソルにあり、見渡す限りの白い壁とレンガ色の屋根。どこで写真を撮っても絵になる街です。
コスタ・デル・ソルの街へはマラガからバスで約1~2時間
ロンダ
グアダレビン川 (Río Guadalevín) が作り出した渓谷の、断崖絶壁にある白い街、ロンダ。
ロンダのシンボルと言えば、切り立った断崖絶壁の上に立つ旧市街と新市街を結ぶために作られたヌエボ橋。その高さなんと120メートル。
この町は近代闘牛発祥のちでもあり、スペイン最古の闘牛場、ロンダ闘牛場があります。本来闘牛は馬に乗りながらおこなう、騎馬闘牛でしたが、18世紀にフランシスコ・ロメロという人が馬なしで牛と闘牛するスタイルを確立したのが、ここロンダでした。今では毎年9月に開かれるゴジェスカス祭では、伝統衣装を着て当時さながらの闘牛が開催されるそうです。この闘牛場では、アレーナ内に入れマタドール気分を味わうことが出来ます。
アクセス方法:マラガからバスで1時間45分程度
筆者ご紹介 | ||
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| ライター Hirokoイベントやテレビの制作をした後、ライターに。アート、ファッション、ライフスタイルと、幅広く執筆。毎日同じことを繰り返すのが嫌いで、同じ場所にも留まっておくことができず、2~3ヶ月に一度は旅に出る日々。現在はパリと東京を行ったり来たりと、さらに旅を満喫中です。 |