飛行機に乗るときに最も一般的なのがエコノミークラスです。ただ同じエコノミークラスでも、航空会社によって座席やサービスは大きく異なります。どのフライトを予約するかを決めやすいように、高評価を得ているおすすめの航空会社をまとめました。
毎年発表される、航空業界の「オスカー賞」
航空会社の格付け調査を行うスカイトラックス社が、毎年恒例の「ワールド・エアライン・アワード」を発表しました。スカイトラックス社がオンライン上で100カ国以上の飛行機利用者を対象に独自の調査を行い、集計した結果により各部門のランクが発表されます。
その中で気になるのは、やはり私たちがよく利用するエコノミークラス部門のランキング「ワールド・ベスト・エコノミークラス(World’s Best Economy Class Airlines 2025)」。あなたの利用している航空会社は選ばれているでしょうか?気になる日本の航空会社のランクインは?発表された20位のうち、栄えある上位5位に選ばれた航空会社をご紹介いたします。
第1位 キャセイパシフィック航空
第1位は、香港を拠点とする「キャセイパシフィック航空」です。ワンワールド・アライアンスに加盟しており、アジア・ヨーロッパ・オセアニア・北米など、世界180都市以上へ国際線を運航しています。
キャセイパシフィック航空はその高いサービス品質とおもてなしで知られ、2025年には2年連続で「ワールド・ベスト・エコノミークラス・エアライン」に選ばれました。さらに、「ワールド・ベスト・インフライト・エンターテインメント」部門でも受賞し、エコノミークラスの旅行者から圧倒的な支持を集めています。
エコノミークラスの機内食は、香港発の便を中心にミシュラン星付きレストランや著名シェフと提携して開発されたメニューを提供しています。広東料理から国際的なメニューまで幅広く、丁寧に調理され、乗客からの評価も非常に高いです。
座席は長距離フライトでも快適に過ごせるよう、人間工学に基づいた設計が施されています。最新機材であるボーイング777-300ERやエアバスA350では、座席のデザインや飛行機内の明るさも改善され、より快適な空間が実現されています。
また、アジア太平洋地域で最大級の機内エンターテインメント・システムを備えており、映画・テレビドラマ・音楽・ゲームに加え、Paramount+や Disney+の特別コンテンツも楽しめます。さらに、2025年8月から全機材でWi-Fi導入が開始されており、世界をリードする航空会社のひとつとなっています。
快適な座席、美味しい機内食、そして充実したエンタメ環境で、エコノミークラスでも最上級の体験ができるキャセイパシフィック航空は、まさに第1位にふさわしい存在です。
キャセイパシフィック航空国際線エコノミークラスの座席について
(最新機材:エアバスA350-1000 / A350-900 / ボーイング777-300ERの場合)
【座席配列】3-3-3の横9席配列
【シートピッチ】約81cm(約32インチ)
【シート幅】約45.7cm(約18インチ)(新型/改装済みワイドボディ機材)
【個人モニター】11.6インチ HDタッチパネル
【PC電源】ほとんどのワイドボディ機にあり
【USBポート】あり
【WiFi接続】2025年夏から導入開始
【ヘッドレスト】調整可能
【トイレ】タッチレス機能付き
【機内食】香港のローカルグルメ、世界各国の料理やベジタリアンメニュー、定番メニュー
第2位 カタール航空
第2位は、中東カタール国営の「カタール航空」。元々はカタールの王族によって設立され、のちに国営となりました。
日本の秋田県より狭い国土のカタールでは国内便はありませんが、ドーハを中心にヨーロッパ・北米・南米・中東・アフリカ・アジアなど世界170都市以上の国際便を就航。充実したサービスと手頃な運賃で、人気を集めています。
ビジネスクラスに力を入れているエアラインですが、今回はエコノミークラスでも堂々の第2位となりました。エコノミークラスでも、リップクリーム、歯磨きセット、アイマスク、靴下、耳栓のアメニティキットが提供されます。
機内で必要なものを全員に配ってくれる心遣いが嬉しいですね。また、最近ではスターリンク社との提携を開始しており、一部の路線では高速Wi-Fiを無料で利用することができます。
預け入れ荷物は運賃タイプによって異なりますが、一番下のEconomy Liteでは20キロ、最上級のEconomy Comfortでは35キロとなっています。
機内食はハラルフード(イスラム教に従った食事)が提供されますが、エコノミークラスの機内食を評価する「Best Economy Class Airline Catering」でも第3位を獲得。
直行便と比較してヨーロッパへ安い運賃で行けますが、ドーハで乗り継ぎ経由するのでトランジット時間が発生し、搭乗時間が長くなることは理解しておいた方が良いでしょう。
充実したサービスが人気のカタール航空
カタール航空国際線エコノミークラスの座席について
(最新機エアバスA350-1000の場合)
【座席配列】3-3-3席配列の横9席配列
【シートピッチ】約80cm(31-32インチ)
【シート幅】43㎝(16.9-17.4インチ)
【個人モニター】11.6インチ タッチパネル
【PC電源】あり
【USBポート】あり
【WiFi接続】可能(基本的には有料、会員登録で1時間)
【アメニティセット】リップクリーム、歯磨きセット、アイマスク、靴下、耳栓
*一部の長距離路線で用意
第3位 シンガポール航空
第3位は、シンガポール国営の「シンガポール航空」でした。美しい民族衣装「サロンケバヤ」のユニフォーム、高品質のサービスで安定して評価の高いエアラインです。
エコノミークラスでは珍しく、歯磨きセット・機内用靴下のアメニティが利用可能なのが嬉しいですね。出発時間もオンタイムと評判です。日本発着便の飛行機は日本人客室乗務員も搭乗しているので、英語に不安がある人も安心。
シンガポール航空は機内食でも高い評価を得ており、「Best Economy Class Airline Catering」でも第4位を獲得しています。日本発着便には和食オプションもあり、ドリンクはシンガポールの名を冠した赤いカクテル「シンガポールスリング」もいただけます。
足元がより広い座席を希望するあなたには、出口付近のプリファードシート(有料座席)、到着後機内から早く降りることをご希望のあなたは、ドア近くの前方エリアの座席を選択できるなどお好みで座席のチョイスが可能です。
シンガポール航空国際線エコノミークラスの座席について
(最新機エアバスA380の新客室仕様の場合)
【座席配列】3-4-3の横10席配列
【シートピッチ】約81.28cm(32インチ)
【シート幅】47㎝(18.5インチ)
【個人モニター】11.1インチ タッチパネル
【PC電源】あり
【USBポート】あり
【フットレスト】3段階に調節可能
【ヘッドレスト】6段階に調節可能
【WiFi接続】可能(事前の会員登録が必要)
【アメニティセット】靴下、歯ブラシ、歯磨き粉
第4位 ANA
第4位に選ばれたのは、日本の航空会社「ANA」でした。
通常の機内食に加え、2021年10月からは通年で「ANA健康&野菜メニュー」の提供を開始しており、有名シェフと共同開発したヴィーガン、ベジタリアン、低カロリー、栄養バランスの良いお食事などを提供しています。利用には搭乗便出発予定時刻の24時間前までの予約が必要です。
また、通常の機内食をアップグレードする「有料機内食サービス」も提供しており、味と見た目にこだわった食事を機内で楽しむことができます。こちらも出発24時間前までの予約が必要となります。
2019年8月19日以降の搭乗分から国際線エコノミークラスは、追加料金で座席指定が可能となっています。追加料金は非常口前が1区間につき4,500~5,500円。機内前方の窓側と通路側が1,500~2,500円。アジア内の短距離路線では安く、欧米線の長距離路線では高くなります。
2019年5月24日から成田―ホノルル路線に、日本の航空会社としては初めてエアバスの超大型機「A380」を定期就航。世界最大級の大きさの機体には、ハワイ語で「ホヌ」と呼ばれる幸せの象徴「海ガメ」のイラストが描かれています。バケーションの気分が盛り上がりますね。
ANA航空国際線エコノミークラスの座席について
(最新機ボーイング787-10型の場合)
【座席配列】3-3-3席配列の横9席配列
【シートピッチ】約86cm(34インチ)
【シート幅】46㎝(18インチ)
【個人モニター】13.3インチ タッチパネル
【ヘッドレスト】 6方向に調整可能
【PC電源】あり
【USBポート】あり
【WiFi接続】可能(メッセージの送受信、軽いウェブ閲覧は無料)
【トイレ】ウォシュレット(温水洗浄便座)
第5位 JAL
第5位に選ばれたのは、日本の航空会社「JAL」でした。「ワールド・エアライン・スター・レーティング」の最高ランクである「5スター」の評価を8年連続で得たJALは、エコノミークラスにおいても、ナンバーワンに選ばれました。
「食事が楽しみで、JALに乗りたい」を機内食の理念に掲げるだけあり、JALの機内食はエコノミーでもおいしいと乗客に評価されています。エコノミークラス国際線機内食では、これまで牛丼の吉野家やモスバーガーとコラボしたAIRシリーズなどを展開しており、現在では料理コンペティションで入賞したシェフのメニューや日本の有名店監修メニューを提供しています。また、JALでも有料機内食サービスを事前予約することが可能です。
JALは鮮やかな特別塗装機の運用でも知られており、2025年にはJALガンダムJET 特別塗装機(国内線)、JAL Fantastic Journey Express 特別塗装機(国内線)、DREAM SHO JET 特別塗装機(国内線)、JAL ミャクミャクJET 2号機 特別塗装機(国際線)などを運行しています。
エコノミークラスの座席は、世界で最も優れていると認められ「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」賞を受賞(6年連続7度目)しています。
JAL国際線エコノミークラスの座席について
(最新機ボーイング787-8型機の場合)
【座席配列】2-4-2席配列の横8席配列
【シートピッチ】約84cm
【シート幅】48㎝
【個人モニター】10.6インチ タッチパネル
【PC電源】あり
【USBポート】あり
【WiFi接続】可能(有料)
【トイレ】ウォシュレット(温水洗浄便座)
トップ5は、いずれもサービスの質の高さや飛行機内の設備で乗客の評価を得ているようです。機体も単に新型を使用するだけではなく、特別塗装機などによって各社のオリジナル性を打ち出しています。
エコノミークラスであっても、シート幅やシートピッチは広くなってきており、ゆったりできるようになってきました。PC電源やUSBポートの設備で、機上でも快適に過ごせますね。この飛行機に乗ってみたいなと心が動いたら、さっそく次の旅の計画を立ててみませんか。
※本記事に掲載している座席などに関する情報は、2025年9月時点のものです。最新の情報については、各航空会社に直接お問い合わせください。
