香港とマカオの距離は約65km。これは、東京駅から成田空港、大阪駅から京都・宇治市を過ぎたあたりまで行くような距離感です。香港とマカオは比較的近い距離にあり、地域間の移動には、フェリーやバス、高速鉄道など、さまざまな移動手段があります。
本記事では、それぞれの移動方法について、料金や所要時間の情報も含めて詳しく解説します。あわせて、入国時の注意点や、SIMカード・通貨・電源事情などの事前準備のポイントについても解説します。香港とマカオを両方楽しむためのモデルコースも紹介するので、最後までチェックしてみてください。
本記事を読んで、香港・マカオの移動であなたにぴったりな方法を見つけるとともに、2つの地域への旅行を快適に楽しむためのポイントを押さえましょう。
香港からマカオへのおすすめの行き方・移動手段

1. フェリー:最も早くて便利な移動方法
香港からマカオへの行き方で1番おすすめなのは、高速フェリーを使った移動です。
マカオへは下記の2社のフェリーが出ています。
ターボジェット(TurboJET / 噴射飛航)
コタイウォータージェット(Cotai Water Jet / 金光飛航)
それぞれのフェリーを利用した場合の料金や所要時間は以下の通りです。
(※2025年5月時点の情報)
ターボジェット | コタイウォータージェット (公式サイト) | |
特徴 | ・50年以上の歴史ある会社 ・船体カラーは赤色 ・船内では無料Wi-Fiの利用が可能で、オーディオ・ビジュアルシステムを完備 | ・2007年よりサービスを提供する会社 ・船体カラーは青色 ・船内は無料Wi-Fiの利用が可能 |
運行 | ・7:30〜17:30:約30分に1本 ・18:30〜23:00:約1時間に1本 | 7:30〜22:30:約30分に1本 |
マカオまでの | 約60分 | 約60分 |
料金 | エコノミークラス スーパークラス 平日:365香港ドル (約6,650円) 夜間便:415香港ドル (約7,550円) | コタイクラス 平日:175香港ドル (約3,200円) コタイファースト 平日:310香港ドル (約5,600円) コタイVIP 平日:2,480香港ドル (約45,000円) |
持ち込み荷物 | ・20kg以内の船内持ち込み手荷物(60cm×20cm×35cm以内)は1人1つまで無料 ・船内持ち込みサイズを超える荷物で、40kg以内で76cm×56cm×28cmサイズ以内のものは有料で預け入れ可 | ・20kg以内の船内持ち込み手荷物(56cm×36cm×23cm以内)は1人1つまで無料 ・荷物の預け入れは有料 |
チケット購入の際は、どちらの会社のフェリーの場合も、現地のチケットブースで購入するか公式サイトからのオンライン予約が可能です。旅行会社やチケットサイトでもチケットを購入できます。
香港での乗り場となるのは、下記の2つのターミナルです。
香港 - マカオ フェリーターミナル:MTR「上環駅」地下直通 (香港の南側)
香港 - 中国 フェリーターミナル:MTR「尖沙咀駅」から徒歩約15分 (香港の北側)
マカオの到着ターミナルは、下記2つでそれぞれ離れた異なる地域にあります。
マカオ・タイパ・フェリーターミナル:大型カジノやマカオ国際空港に近い(マカオの南側)
マカオ・外港フェリーターミナル:世界遺産や夜市などの観光地に近い(マカオの北側)
高速フェリーを使った移動のメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
メリット | デメリット |
早く移動できる 比較的安く移動できる | 悪天候により欠航となることがある 大きな荷物には追加料金がかかる |
2. 高速バス:安めの値段で移動可能
香港とマカオの間には、2018年に世界最長の海上橋「港珠澳大橋」が開通しました。これにより、香港からマカオへは高速バスでの移動も可能です。
バスでの移動の場合、香港国際空港からマカオを目指す方法と香港市内のバス乗り場からマカオを目指す方法があります。
さまざまな会社のバスがありますが、空港からマカオに向かう「澳門香港機場直達(HK Airport Direct)」と香港市内からマカオに向かう「港澳快線(HK-MO EXPRESS)」の情報を下記にまとめました。
(※2025年5月時点の情報)
澳門香港機場直達 (公式サイト) | 港澳快線 (公式サイト) | |
特徴 | ・香港国際空港のスカイピアとマカオ間を運行 ・2023年にサービスを開始 | ・香港市内とマカオ間を運行 ・2018年にサービスを開始 |
運行 | 8:30〜21:30 約30分〜1時間に1本 | 8:00〜20:55 約20分〜30分に1本 |
マカオまでの | 約45分 | 約2時間 |
バス到着場所 | 港珠澳大橋澳門口岸 | ベネチアン、MGMなど多数 |
料金 | 大人:280香港ドル (約5,100円) シニア:210香港ドル (約3,800円) 子供:210香港ドル (約3,800円) | 大人:140香港ドル〜 (約2,550円〜) シニア:80香港ドル〜 (約1,450円〜) 子供:80香港ドル〜 (約1,450円〜) 幼児:60香港ドル〜 (約1,090円〜) |
持ち込み荷物 | ・23kg以内の機内持ち込み手荷物(3辺合計158cm以内)は1人1つまで無料 ・追加手荷物や超過手荷物1個ごとに追加料金あり | ・10kg以内の機内持ち込み荷物(64cm×41cm×23cm以内)と手荷物(37.5cm×25cm×15cm以内)それぞれ1つまで無料 ・サイズを超える荷物は追加手荷物チケットの購入が必要 |
注意点として、香港国際空港に到着後、香港で入国せずにそのままマカオへバス移動する場合は、香港での入国審査や荷物受け取りはせず、空港の制限エリア内のバスカウンターで手続きをする必要があります。
「港澳快線」の市内からのバスを利用する場合は、「太子(Prince Edward)」や「東湧纜車站(Tung Chung Station)」、「AIRSIDE」など乗り場が多数あります。
バスチケットは、窓口のほか、バス会社の公式サイトからのオンライン予約や、旅行代理店のサイトを通した購入が可能です。
高速バスを使った移動のメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
メリット | デメリット |
船酔いの心配がない 比較的費用を抑えやすい | 道路状況によっては時間がかかる 大きな荷物には追加料金がかかる |
2025年12月末までバス・フェリーが片道無料のキャンペーン
マカオ政府旅遊局(MGTO)は、2025年5月1日から12月31日までの期間中、香港からマカオへの片道バス・フェリー料金を無料にする「Fly You to Macao」キャンペーンを実施しています。
対象は中国本土・香港・マカオ・台湾以外からの旅行者で、日本からの旅行者も含まれます。
キャンペーンの対象となる交通機関とチケットの利用方法については下記を確認してください。
交通機関・対象ページ | 無料チケット利用方法 |
バス | 香港空港の制限エリア内にあるトランスファーエリア(E2)でパスポートと香港到着時に利用した搭乗券を提示する。 |
フェリー | 公式サイトから予約の際は対象プランを予約。 窓口で、マカオ訪問の7日前までに香港到着に利用した搭乗券、Eチケットまたは交通手段の領収書とパスポートを提示する。 |
その他の特殊な移動手段や注意点
1. ヘリコプター:わずか15分で移動できる観光体験

香港からマカオへの移動では、「ヘリコプター」という方法もあります。料金は高くなりますが、観光体験としての利用にはおすすめです。
サービスを提供するSky Shuttle(空中快線)の料金は4,300香港ドル(2025年5月時点、日本円で約8万円)。月曜・木曜・土曜の10:30〜17:00の時間帯で6便、金曜・日曜の13:00〜19:30の時間帯で6便の運行があります。
ヘリポートは香港・マカオ・フェリーターミナルにあり、わずか15分の空の旅でマカオに到着できます。
乗客1人につき5kgまでの荷物を無料で機内に持ち込め、受託手荷物は7kgまでが無料です。チェックインは出発の20分前までに済ませる必要があります。
2. 中国高速鉄道:ハイテク都市「深圳」を経由
香港からマカオへは、日本の新幹線にあたる「中国高速鉄道」を使った移動も可能です。
ただし、香港からマカオへの直通列車はなく、香港から出て「深圳」や「広州」で乗り換えて、マカオ隣接の都市「珠海」を経由してマカオに入る道のりとなります。
少し遠回りするルートとなり、所要時間は2時間半〜3時間、料金は約235香港ドル〜(約4,300円〜)となるため、フェリーやバスでの移動に比べて時間も費用もかかります。ただし、船酔いや車酔いの心配がない点は利用のメリットの1つです。
移動自体が旅の思い出になるため、時間がある人や、鉄道旅を楽しみたい人におすすめです。
公式サイト(https://www.12306.cn/)が動作不安定なことがあるため、China DiscoveryのChina Trains Guideなどのページでルートや料金を検索することもおすすめです。
3. 一般のタクシーやレンタカーでの移動は不可能
香港からマカオへの移動の注意点として、一般のタクシーやレンタカーでの移動は基本的にはできないという点があります。
これは、港珠澳大橋の通行が許可車両のみに限定されているためで、香港政府とマカオ政府が共同で運用する割当制度が関係しています。
車での通行を希望する場合は、「越境タクシー」や観光用のチャーター車の利用が必要です。チャーター車利用の場合の料金相場は6万円〜。費用が高くなる傾向があるため、まずはフェリーやバスの利用を検討できるといいでしょう。
■公式ページ(英語):港珠澳大橋・香港段 一般車両の規定
マカオへの入国審査・制限について

香港からマカオへ到着すると、入国審査があります。パスポートを入国審査官に提示し、審査を受けましょう。パスポートと合わせて、出国手段に関する情報の提示を求められることもあるため、香港へ戻るためのチケットや帰国便のチケットなどもあわせて準備しておくとスムーズです。
なお、2013年7月まではマカオ入国の際に「入国カード」が必要でしたが、現在は不要となっています。
審査が完了すると、パスポートへのスタンプの代わりに、氏名やパスポート番号、入国日などが印字されたカードが渡されます。このカードは出国のときまで失くさないよう保管してください。
入国審査後は荷物を受け取り、必要があれば税関手続きをしましょう。
日本国籍の場合、マカオへは90日以内の滞在であればビザの取得は不要です。入国の際は、パスポートの残存期間が「滞在予定日数+ 90日」以上あることをあらかじめ確認しておきましょう。
■公式ページ:在香港日本国総領事館 出入国の諸手続について
香港からマカオへ旅する際の注意点・両地域の違い

香港からマカオへの旅行では、通信や支払い、電源環境の違いに注意が必要です。
◾︎ SIMカード
スマホやタブレットでのデータ通信に欠かせないSIMカードについては、基本的に香港とマカオで異なるものを利用する必要があります。
それぞれの地域でSIMカードを購入する方法もありますが、eSIMであれば、両地域対応のものもあり、差し替え不要で便利です。
◾︎ オクトパスカード
香港の交通ICカード「オクトパスカード(八達通)」は、マカオではほとんど利用できません。
現金の用意をするかマカオの交通ICカード「マカオパス(澳門通)」の利用を検討しましょう。
◾︎ 通貨
香港は「香港ドル」、マカオは「マカオ・パタカ」が法定通貨ですが、マカオでも香港ドルの使用が可能です。少しでも良いレートで支払いたい場合はパタカへの両替がおすすめですが、大きな買い物がなければ、香港ドルのみの用意でも問題ないことがほとんどです。ただし、お釣りがパタカで返ってくることが多い点には注意しましょう。
◾︎ コンセント
香港とマカオの電圧はどちらも「220V」。香港もマカオもBFタイプのコンセントを使用していますが、マカオでは「Bタイプ」「B3タイプ」「Cタイプ」の形状が使われていることもあるため、マルチタイプの変換プラグを用意しておくと安心です。
香港・マカオ旅行の3泊4日モデルコース例
本記事の前半で紹介した通り、香港からマカオへは1時間もあれば移動できるため、日帰りでマカオ観光を楽しむことも可能です。
また、マカオからは日本への直行便も出ているので、香港からマカオを経由して日本へ帰国するプランを立てるのもおすすめです。
香港・マカオの旅行プランには、以下のコースを参考にしてみてください。
1日目 | 【香港到着】 到着後は香港市内観光へ。 「ビクトリア・ピーク」からの夜景を観賞したら、夜市に繰り出して、飲茶や雲呑麺、エッグタルトなど香港グルメを楽しみましょう。 |
2日目 | 【マカオへ移動・観光】 朝は早めのフェリーでマカオへ出発。 カジノを楽しんだら、午後は街歩きを楽しみましょう。世界遺産にも登録されている「聖ポール天主堂跡」や「セナド広場」は特に見逃せないスポットです。 |
3日目 | 【マカオ観光】 マカオ2日目は、マカオ南部の「コロアン」を散策しましょう。 ポルトガル文化と中国文化が融合した建築物を見て回り、ポルトガル料理を味わってみるのがおすすめです。 |
4日目 | 【香港へ移動 または マカオから帰国】 マカオでお土産を見たら、香港へ戻るかマカオからそのまま直行便で日本へ帰国しましょう。 |
香港の夜景やグルメ、マカオのカジノや世界遺産などポイントを押さえたプランを組めば、両方の地域の魅力を存分に味わう旅行ができます。
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