四季折々楽しめる、弘前のシンボル「弘前城」
弘前公園は、弘前市の中心部に位置する広大な公園です。弘前藩主津軽家の代々の居城、弘前城の敷地がもとになっています。天守、城門、お濠などの歴史を感じさせる遺構が多く残り、春のさくらまつりはもちろん、秋の紅葉まつり、冬の雪燈籠まつりなど、園内では季節に合わせてさまざまなイベントが開催され、地域の人々に親しまれています。
毎年4月下旬から開催される弘前公園のさくらまつりは、2018年で100周年を迎えます。約2,600本の桜の木が弘前公園を埋め尽くし、園内のあちこちですばらしい桜の景色をみせてくれます。2018年は4月21日(土)~5月6日(日)の16日間開催され、桜の開花情報は弘前さくらまつりのホームページで確認することができます。
【イベント情報】弘前さくらまつり 2018開催期間:2018年4月21日(土)~5月6日(日)会場:青森県弘前市下白銀町1 弘前公園
2015年秋に弘前城本丸下の石垣を修理するため、総重量約400トンの弘前城の天守閣を曳屋(ひきや)と呼ばれる工法で大移動しました。お城が移動したことにより、津軽富士と呼ばれる岩木山と弘前城天守閣、そして桜の景色を一望することができるようになりました。この景色が見られるのは、石垣の工事が終わる2024年まで(予定)。お城が動いたのは全国的にも珍しいことなので、この機会に弘前城もぜひチェックしてみてください。
弘前が世界に誇る桜、日本最古のソメイヨシノ
弘前公園で見てほしいポイントのひとつが、二の丸南内門にある現存する日本最古のソメイヨシノです。寿命60~80年と言われているソメイヨシノですが、弘前公園のソメイヨシノは樹齢100年を越すものが300本以上もあり、毎年立派な花を咲かせています。日本最古のソメイヨシノは、樹齢130年以上だそうです。夜にはライトアップされ、荘厳な雰囲気を醸し出します。
また、桜の枝がハート型を描くように組み合わさっているスポット「ハートの桜」が、ここ数年話題になっています。高度な剪定技術によってできあがった、空に浮かぶハート型。公園内を探し回ってみてくださいね。
うっとりするほど絶景の夜桜と、水鏡の桜
昼間は可愛らしい桜ですが、陽が沈みライトアップされると雰囲気も一変します。うっとりするような景色に、思わず立ち止まって見とれてしまうほど。ライトアップは、弘前さくらまつり開催期間中の18:30~22:00まで実施されています。お濠の水面には、ライトアップによって照らされた桜が鏡のように映し出され、他では見ることができない弘前公園ならではの美しい水面鏡を堪能できます。
特に、西濠に掛かる春陽橋(しゅんようばし)から見る桜並木の景色は、水面に映る桜が本当に美しく、まさに絶景!一見の価値ありです。
水面に浮かぶ可憐な花筏は、散ったあとでも楽しめる
満開だった桜も、日を追うごとに散っていきます。散った花弁がお濠の水面に落ち、それが降り積もってまた一つの絶景を生み出すのが、「花筏(はないかだ)」です。
ひらひらと舞う花弁も美しいのですが、それが織りなす桜の絨毯はまさに絶景。満開の時期とずらして、わざわざこの景色を見にくる方もいるそうです。「ピンクのスープ」とも例えられ、海外からも注目を集めています。
弘前さくらまつりは屋台の数も全国随一!
お花見でもう一つの楽しみといえば、屋台です。弘前公園は、屋台の数が多いことでも有名です。個性あふれる屋台が軒を連ね、お花見を一層盛り上げてくれます。
名物「黒こんにゃく」や昔からある「お化け屋敷」など、弘前公園にしかない屋台もありますので、桜と一緒に地元ならではの屋台を見つけてみてください。屋台は弘前さくらまつり開催期間中の9:00~21:00まで営業しています。
弘前公園はとても広いので、お花見の際は歩きやすい靴で行きましょう。必ず見たいスポットに目星をつけておいたほうがよいかもしれません。また、天候が不安定な時期となりますので雨が降ることも。折り畳み傘を持っていると安心です。桜は咲けど北国の青森県。昼間は暖かくても、夜は冷え込みますので防寒対策が必要です。手袋とまではいきませんが、ストールと春物のコートはあったほうが良いでしょう。
弘前公園へのアクセスとおすすめホテル
青森空港からJR弘前駅までは路線バスが運行されていて、移動時間は1時間程度。JR弘前駅から弘前公園へは徒歩20分程度で、弘前公園に到着してからも園内を歩くことを考えると、体力を温存しておきたいところです。JR弘前駅前のバスターミナルから「土手町循環100円バス」が運行されていますので、バスを利用しましょう。10:00~17:00までの10分ごとに運行されています。弘前公園まで10分ほどで到着します。
JR弘前駅から徒歩1分程の「アートホテル弘前シティ」は、バスターミナルにも近く、弘前観光の拠点にするのに最適です。
3月1日にリニューアルオープンしたホテル内にある「シェフズ レシピ」は、自慢の地元食材をふんだんに使用したブッフェレストランです。青森県の郷土料理やヘルシーなイタリアンなど、朝食も好評です。ランチブッフェ・ディナーブッフェは、毎月テーマを替えたメニューを展開していて、約80種類以上の料理を楽しむことができます。
桜の時季に合わせ、レストランではホテル特製「お花見弁当」も準備しているそうです。また、ホテル1階のティーラウンジ「オークレール」では、弘前名産のリンゴのかたちを模した自然派アップルパイがいただけます。
【ホテル情報】アートホテル弘前シティ(Art Hotel Hirosaki City)住所:青森県弘前市大町1-1-2電話:0172-37-0700
桜の種類や場所によって開花時期も異なるため、開催期間中毎日のようにちがった風景を堪能できる弘前さくらまつり。今年のお花見は、桜の名所弘前公園で楽しんでみませんか。
筆者ご紹介 | ||
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| 地球の歩き方 青森Web特派員 鈴木 麻理奈青森生まれ青森育ち。自然も美味しいものもたくさん!海も山も川もあって、お花も咲き誇る青森県に住んでいます。青森県には四季を彩る景色、風景がたくさんあります。地元ならではの魅力を存分にお伝えできるようローカル情報を地球の歩き方 青森Web特派員ブログよりお届けしています。尚、本記事ではフォトグラファー岾谷 知樹さんの許可を得て、一部画像を使用させて頂いております。 |
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