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プロフェッショナルの感性を刺激する旅Vol.17~フラワー・アーティスト・宇田陽子さんのバリ島

プロフェッショナルの感性を刺激する旅先と、その思い出をお聞きするインタビューコンテンツ。今回は、フラワー・アーティストとして独自の世界観を表現する宇田陽子さんに、お仕事に向かう姿勢や長期滞在を楽しんだバリ島の魅力についてお聞きします。

宇田陽子さんは、自らのお仕事を“花と植物をつかって何かをつくる人”と表現。その言葉通り、時にはフラワーコーディネーターとしてイベントや展示会を彩るフラワーディスプレイを手掛け、また独自のブランドを立ち上げてアート作品を展開し、はたまた旦那さんと一緒におしゃれな花屋さんを経営したりと、その才能を遺憾なく発揮しています。

「フラワーコーディネートとは、お客様からテーマをいただきながら、展示会やイベントのコンセプトやお客様の要望に合わせて、お花をセレクトして組み合わせていく仕事です。旬を迎える花々は、生命力にあふれています。そんな活き活きとしたお花をとりいれ、色調だけではなく、質感の違うものを組み合わせて構成するよう心がけています」

近年は、宇田さんの世界観に魅了され、すべてを任せてくれるお客さんがほとんどなのだとか。持ち味は、独特のカラーリングと、セオリーに則ってはいない、あやうくも絶妙なバランス感。

「通常のアレンジメントの考え方では、メインのお花を中心に据えて、サブ的要素のものを配していくのですが、私はメインとメインをぶつけたり、わざと反対色を合わせてみたりと、ちょっと人とは違ったアプローチで組み合わせていきます。色彩はもちろん、形状や大きさ、質感など、頭の中で直感的にバランスができていて、それを形にする。時間をかけて、あれこれいじっていくわけではないのです。だから、どうしてそうなのか?と理論的に説明できる人ではないのですね(笑)」

旦那さんと一緒に経営するショップに“logi”plants&flowersという店名を配したのも、そんな直感を大切にする宇田さんならではの哲学が込められています。

「“論理”=“logic”から一文字、“c”を抜いたのが“logi”。主人の発案ですが、この名前には、論理や定義ではなく、いきなり人の脳に届く、理由なしに感じる花の美しさの本質を込めています。私たちが目指すのは、人の心を揺さぶる美しさ、理屈のいらない美しさなのです」

人から依頼を受けて提案するコーディネートの仕事と同時に展開する独自ブランド「PAVILION!」では、よりアート色の強い作品群を展開。自らがやりたいことを自由に、一から考えて形にしているといいます。

「元々、アーティストになりたかったわけではないのですが、こういうものを作っておかないと、なんとなく自分の中のバランスがとれないような感覚になっていました。そのときに私が一番作りたいものを作っているので、毎年、作風が違ってきます」

そんな宇田さんの世界観がたっぷりつまった「logi plants&flowers」は、店舗であると同時にショールームでもあるため、ここに来れば、今の宇田さんの世界観が見えるのだといいます。

「美術監督をはじめとする多くのプロフェッショナルと一緒に進めるコーディネートの仕事も刺激的ですし、自分の作品作りも好き。今後も、両方の仕事をバランスよく進めていきたいと思っています」

バリ島の長期滞在でわかったこと

そんな宇田さんの現在のお仕事に大きな影響を与えたと考えられる旅先はバリ島。新婚旅行で訪れたのだといいます。

「ちょうどフリーランスになったばかりのころ。“これから仕事がどんどん入ってくるようになったら、そうそう休めないから”と夫に言われて一か月間、バリ島に滞在することにしました。夫は当時、撮影の仕事をしていて、旅慣れたバックパッカーでもあったので、“じゃあ”と安心して乗っかったのです(笑)」

ジョグジャカルタを経由してバリに入り、サヌール、ウブド、アメットと各地を巡ったという宇田さん夫妻。事前に宿の予約はとらず、当日、現地で交渉するなど、旦那さんと一緒に、まるでバックパッカーになったような気分で自由気ままに、各地で“暮らす”ような長期滞在を楽しんだのだとか。そんな自由な旅のスタイルが、以降の宇田さんの仕事観に影響を与えたのだといいます。

「人って、自分が決めたなら、限りなく自由に生きられるのだなと。もちろん、フリーランスですから、最終的には全部、自分で責任を負わなくてはいけないですけれども。でも、その仕事を受けるのも受けないのも、自分で決められる。こういう仕事がしたいと、自分で選択しているんだと思いました」

さらにバリの大自然の美しさは宇田さんの感性にも強烈な刺激を与えたといいます。

「アメットの海でシュノーケリングをしたときに、その美しさに圧倒されました。デザインの中にも自然の造形物のパターンというものがあると思うのですが、自然美ってけっこう幾何学的な要素があったりします。そういうものを直接見て、そして体感するのってとても大切なことだと感じました」

しかも、自然は絶えず変化をしています。だから長く滞在して、それに対峙することで見えてくるものがあるというのです。

「大自然の中で生きている植物というのは、生きやすいところに向かって育っていきます。それは本能なのですが、非常に合理的でもあるわけですね。しかも、生きやすい場所で生きて、育っているから活き活きしている。私も、自分が活き活きできる場所を探しながら生きていこうと思いました」

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ドイツ・ベルリンから世界へチャレンジ

そんな宇田さんが今、強く惹かれている旅先がドイツベルリン。バリ島の長期滞在時に知り合いになったドイツ人から話を聞いているうちに興味を持ち始めたといいます。

「ベルリンの壁が崩壊し、東西のカルチャーが融合。新しいアートや表現が生まれていると聞きました。音楽にも興味があるのですが、ドイツは電圧が違ってアンプの出力が大きいから、音質がすごくいいとか、音源の品質も良いとか、クラブもノリが良いとか(笑)。そういう話を聞くとワクワクしてしまいます」

もちろん、それだけではなく、今後の活動の足掛かりになればとも考えているといいます。

「花の美しさは世界共通なので、今後は海外で勝負したいと思っています。現地の花をつかった個展を開きたいと思っているので、まずはドイツから、挑戦できたらと考えているところです」

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旅を重ねるごとに、自らの自由な発想に翼を授けている宇田さんの、チャレンジはまだまだ続いていきそうです。

宇田陽子さん https://www.facebook.com/yoko.uda.7 https://www.facebook.com/logi-plantsflowers-130238673738620/

インタビュアー:伊藤秋廣(エーアイプロダクション

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